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今を生きる

 逃れられないと思う過去がある。それを知らず知らずに大事にしてしまう。
 理不尽であれ、そんな過去を生きた自分を正当化したい気分が、どうしても抜けない。

 自分は正しいのだと思えば思うほど、その罠につかまってしまう。
 それはまるでそんな過去を自分がひきつけたかのような責任感だ。

 しかし現実には、状況は容赦なく、わけもなく、自分を取り囲む。

 それでも、人として自分を持って生きていくということ。
 そのこと自体が矛盾を孕んでいるのだとは…。


 いや、たぶん違うのだろう。
 自分を持つことと、自分を正しいと信じることは関係がないのだ。

 他者からは過ちとも言われる過去を、潔く眺め、自分の一部でありながら、一体化せず、矛盾を孕みながらも、前を向いていく。

 それが自分であると…

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C-PTSD

 研究者として十数年の時間を費やしてきた。
 しかし、何かに執着しきるわけでもなく、ただ、そのときの状況に身をゆだねて、続けてきた。
 それでも、いろいろなかかわりがあり、自分が依存的人間であることを強く理解した昨今、C-PTSD(Complex Post-Traumatic Stress Disorder)という言葉を知るに至った。

 ああ。自分の通ってきた道のりは、確かにこれであったかと今にして思う。いや過去形は正しくなく、今でも依存関係を欲している自分に気づく。
 ただ、私は長年、依存できる他者を手に入れることができなかったのが幸いだった。いや、現実には適度に依存した上で、自分の時間を作って、問題を自覚化し、そのことに直面化し、内省・省察を経て、今がある。そうやって、回復しつつある私がいる。研究に従事できたことは幸いだった。自分の考えを批判的に捉えられる訓練ができたのだから。

 そして、思う。
 こうした文章が自分から出てくるのは、一人になったときだ。
 本当に孤独を感じるとき、冷めた目で、自分の為してきたことを批判的にも捉えられるのだと。

 ああ、久しぶりにここに書いた文章は、かなり自虐的なものになったようだ。

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